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NAGAREYAMA
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群言堂

2023.10.1 Sun.

#そろそろ、憧れのこのお店

本館1F。こだわりの専門店が軒を連ねるイーストプラザの北側に、このお店はまるで京町家のように細く長く、奥へ奥へと続きます。ですが視点を変え平行に走る通路側から眺めれば、奥行きがない分、ゆったりと配された色とりどりのお洋服や雑貨たちが一目瞭然! 表面感と陰影感に彩られるテキスタイルの面白さ、オリジナリティあふれるパターンにも惹きつけられる群言堂のお洋服や小物たち。人恋しくなる秋冬は、手仕事のこの温もりが一層心に染み入ります。

着心地のいいお洋服で、四季を纏う

真夏がまだまだ居座ろうとしていた、9月の初旬。それでも群言堂の店頭には秋の訪れを促すかのように、23年秋冬のアイテムが並び始めていました。
落ち着いたムードを湛える品々を眺めながら、お客様の層を尋ねたところ・・・

「50代・60代ぐらいの方が中心ですが…」と言いかけた店長のAさんは、そこでいったん言葉を区切り、「この店舗に限っては30歳ぐらいのお客様のご来店が右肩上がりです」と。
それは若いファミリー層が急速に増えつつある、流山という町の “今” を反映しているだけでなく、カリスマ的人気を誇る創業者、松場登美さんが第一線から相談役へと退き、若い二代目が跡を継いだという変革期にある群言堂の “今” もまた、反映されているようです。

土の香りのする色に人気が集まるこのブランドにあって、流山おおたかの森S・C店では「赤」が人気色。暗い色と明るい色の展開がある場合、明るい色が好まれるのだとか。

染めや織りに並々ならぬこだわりを持ち、日本全国の職人さんとともに生地からお洋服を作ることで知られる、群言堂。店長の先ほどの言葉を受けて再度店内を見渡したところ、さっきまで群言堂に持っていた “大人っぽい和テイストのブランド” という印象とはまた少し違う、このお店の一面に気づくこととなったのです。下段の2つの写真をご覧ください。

上写真・上段のコクーンシルエットのパンツスタイルは、若いママにも似合いそうな上品でカジュアルなコーディネーション。パンツの丈もベストの着丈も袖丈も、茶と紫とチャコールを掛け合わせた、大きなチェック柄のストールを含む全体の色合わせもまた、“大人っぽい和テイスト” と一概に括れるものでもありません。

また、色といえば上写真・下段の、麻の染めの美しいグラデーションが雄弁です。
最寄り駅から遠く、車がなくては移動もままならない、群言堂の本社のある島根県大田市大森町。2007(平成19)年に世界遺産登録された石見銀山界隈の里山に自生する植物の花や茎、葉や実から抽出した色に、自然由来の糊と化学染料を少量加える技法「ボタニカルダイ」で染められるのが、毎シーズン心待ちにしているファンの多いこの「里山パレット」シリーズです。
伝統的な草木染めより圧倒的に鮮やかなうえ、変色・退色への耐性も備えるため、長く愛用できるのだとか。植物のパワーを再現した色鮮やかなこの染めを、群言堂では肌ざわりのよい天然素材の綿・麻を中心に落とし込んでいるのです。

さて、店長がこの秋、ご自身も狙っているというお勧めのアイテムが、こちら!(↓)

写真のように上までボタンをとめてショールカラーにしたり、衿元を大きく開けてセーラーカラーのように着用したりと、幾通りにもシルエットや印象を変えることのできる、気軽に羽織れるショートタイプのジャケットです。
素材を変え何度か登場したことのある自慢のパターンで、この型が出るたび買われる方がいるほどの人気のジャケットなのだとか。軽いのにしっかりとした生地感の綿100%。流山ぐらいの気候ならば、インナーの選択とストールを重ねることで冬場まで活躍するそうです。

車での移動の多い方にはとくに使いやすい、この丈感。相性のいい厚手のストールが今後入荷するそうなので、あわせてチェックを!

小物で群言堂の第一歩

国内の素材を使い、少量生産・国内縫製にこだわったモノ作りを行う群言堂では、素材が何より大切との考え方から、生地は一から作るオリジナル。
手間もコストもかかる生地を織りあげ、そこにプリントをのせたり、刺繡を入れたり。そうして製品を仕上げているため、確かにお安いというわけではないのかもしれません。

母の日や敬老の日などのギフト探しで群言堂の第一歩を踏む方が多いことから、流山おおたかの森S・C店ではギフトに選びやすい小物を、多く揃えているそうです。イチオシは・・・

藍染めの生地に刺子が施された、こちらのクッションカバー(↑)。群言堂ならではの手仕事の技を広い面積で楽しむことができて5,000円台と、贈り物にちょうどいい価格帯(カバーのみの価格)です。
とくに店長が手に持っている藍白刺子クッションカバーはモダンなデザインで、どんなお部屋にもしっくりきそう。静岡・浜松で作られる、古くから剣道着や柔道着などに使われてきた伝統的な刺子織りの進化系の生地なのだとか。肌触りがよく軽いうえ耐久性も高いので、ソファ周り・こたつ周りで長く活躍してくれそうです。

その他、お洋服作りで余った布を重ね、福祉作業所の皆さんに自由にステッチを入れてもらったオンリーワンのブローチ、錫を使った作家さん作品のバングルなどのアクセサリー類のほか、美しい刺繍入りの縦18cm×横5cm×高さ4cmのコンパクトサイズのメガネケースやマルチケースなども、贈り物として人気なのだとか(↓)。
メガネケースはペンケースとしても使えますし、マルチケースには例えばお薬手帳や診察券をまとめて収納したり、母子健康手帳や赤ちゃん周りの一式を収納しておくと便利。おばあ様や新しい家族が増えたお友達への贈り物に・・・♪

そうしてギフトを選ぶうち、「ご自身用にもお選びくださり、次回ご来店時にはソックスやインナー、その次からはお洋服を季節に一つずつ…」(店長)と、段階を踏んでファンになっていく方が多いそうです。

自然素材の心地よさと着心地のよさ、想いを詰め込んで作られたものの微に入り細に渡って凝らされた工夫が生む使いやすさは一度手にしてしまうと、どっぷりとハマってしまう深ーい “沼” があるのかもしれません。
あなたもギフト探しから、沼深い群言堂の世界へとそろそろ足を踏み入れてみませんか?

群言堂、という物語

昔々の日本家屋にあった土間のような床、節や木目に生命力が漲る飾り棚、そこにそっと置かれるグリーンの清冽さ。先ほどご紹介したクッションカバーや茶竹草履といった商品も、お店のインテリアにいいアクセントを添えています(↓)。
群言堂はアパレル・ファッション雑貨だけでなく、衣・食・住・美を揃え、“生き方、暮らし方” そのものを提案しています。

本社近くでは築230年の武家屋敷を再生した1日2組限定のお宿を、東京・高尾ではカフェを営んでいます。
ここ流山に宿やカフェはありませんが、クッションだけでなく肌ざわり抜群のこぎん柄ケットや和晒ガーゼのケット、山形の植木屋さんから仕入れる豆盆栽など、暮らしにゆとりと心地よさをもたらすインテリア雑貨や、島根の植物を中心に、選りすぐりの健やか素材をブレンドした、「からだ想いの里茶」などもオリジナルで揃います。

豊かな自然と懐かしい町並みが残る島根の地に本社を置き、テーマとして掲げる「根のある暮らし」を実際に紡いでいる群言堂では、なんと、町に咲く梅の花から梅花酵母を抽出することに成功。その酵母を使ったスキンケアブランド「MeDu(めづ)」を、自社で作ってしまいました。
MeDuは流山おおたかの森S・C店でも手に入ります。使用感はもとより、咲き誇る梅の花の写真が使われた美しいパッケージも好評で、どなたにとっても使いやすいハンドクリームは、とくにギフトに選ばれているそうです。

廃校の解体時に譲り受けたという、落書きや彫刻刀のキズなど、歴史が深く刻まれたデスクや椅子も什器としての新たな役割を与えられ、まだまだ現役。消費するのではなく使い切る、このお店らしいこれも一つの物語。
流山でのあなたの「根のある暮らし」のおともにヒントに、群言堂へ。新潟のマンガン絣、近江のもみほぐし麻やルポワン染め…など、お洋服を作った際に出たハギレなんかも最後まで大切に使い切りたくて、「布組」の名前で商品として並んでいます。ここには温もりある暮らしの提案がてんこ盛り!

年2回行われる恒例イベント、帽子の展示販売をこの秋も、10月17日(火)から29日(日)まで開催。それをちらりとのぞくつもりで、足を運んでみるなんていかがですか?

ショップのお勧め3品
01.愛されてロングセラー ・・・夜の森タビックス  2,310円
シーズンごとに様々な柄で登場する足袋タイプのひざ下丈ソックス。今季は夜の森を上空から見下ろしたイメージを落とし込んだ、秋らしいデザインで。ずり落ちにくく安定感があり、タイツを履きたくない方にもお勧め。上から…ぎんねず、のうみどり、あかちゃ。22cm~24cmのワンサイズ。
02.コットンなのに、この伸縮性? ・・・ コットンシフォン プルオーバー森薊(もりあざみ)  15,180円
大人気のコットンシフォンのカットソー。コットン100%なのに薄手で伸縮性があり、程よいフィット感。袖は一重でもたつかず、見頃は下着が透けないように二重仕立て。年間通して活躍するリピーターの多い一着は、くろ、こけいろ、はいじろがあり、いずれもフリーサイズ。
03.野に咲く花を、慈しむように飾りたい ・・・ しのぎ山型一輪挿し  1,980円
島根県江津市の石見焼の窯元、石州 嶋田窯とのコラボレーションで生まれた一輪挿し。購入する花よりむしろ、人知れず野に咲く小さな花を摘み、慈しむように愛でる ── 群言堂の提案する、そんな暮らしの片隅に。
群言堂

本館 1F
TEL:04-7170-2527

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